2016年10月20日木曜日

2016/10/20 鳥取砂丘、ひとり旅(その4)




写真は前回と同様、暇を持て余して作った合成写真。
場所は新宿。

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半年ほど前からInstagramを始めました。
マメに更新しているので、是非見に来てください。
user nameは@isida_sekidenです。

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ところで色々な色の中で何色が好きですか?
以前に聞いたところでは色の性格判断は男女で異なるとか。
思春期の頃には自分の有り余る力を抑制する(色の力で)ため、
黒を好む傾向があるとその時聞いたのだけれど、
確かにぼくはそうだった。

遡って小学生の頃、赤が好きだった。
赤はエネルギッシュで、目立つから。

今年、プロ野球では広島が活躍している。
そのカープの帽子をぼくは小学生の2〜3年生の頃好きで被っていた。
広島出身でも在住でもない子供が赤いカープ帽を被っていると目立つ。
ある日従兄弟と商店街の大道芸を見ていたら、その芸人から
「そこのカープ帽の子前に来て」と壇上に呼ばれて、ポーズを頼まれた。
それは、片足立ちで両腕を上に上げて、さらに大きく口を開くポーズだった。
そうして大道芸人はチョキチョキ折り紙を切り始めて、
切り終えて折り紙を開くと、そこには後ろ足で立ちあがる馬の絵柄が
出来上がっていたのだった。

そんなこともあって、この帽子なんだか目立つな、と思ってはいたのだけれど、
決定的だったのが同級生から「広島が好きなの?」と聞かれて、なんで?と
聞き返したら、「それ、野球帽だよ。知らなかったの?」と言われたことだった。
ぼくは単純に赤が好きだっただけで、その「C」がカープのロゴと知らなかったんだ。

それ以降、野球に興味のなかったぼくは、その帽子を被らなくなって
しまったのだけれど、カープ、今年の頂上決戦頑張れ。

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さて、お話変わって、「鳥取砂丘、ひとり旅」の続きを。

もう17年ほど前、雨上がりの霞みがかった夜、
ぼくは一人、鳥取砂丘を歩いて海へ出た。
乳白色の霞に覆われた砂丘から望むと、黒い夜の海にぼんやり小舟が見えた。
その小舟は波に揺れてか弱く思えた。
つかの間その小船の灯りを見て、写真を撮ろうか、と考えたのだけれど、
次の瞬間ふと何かが怖くなってぼくは海に背を向けた。
すると小さな船の上で3人ばかりの男たちが身振り手振りで
何かやり取りを始めた。その時、聞こえてきた言葉は、異国の言葉・・
朝鮮語・・だった。

増す増す怖くなり、元来た道を戻る。
砂丘の起伏は大きいが、雨で砂は濡れていて、乾いている時よりは
歩きやすい。

道を戻り始めてすぐに、自分の怖がりすぎかと思って海を振り返ると小舟から
一人が下船を始めていた。

漁船だったらこんなところで下船しないよな?
何かの調査だろうか?
色々と考えながら、とにかく逃げた。

まるでラクダのコブのような小山を登り、コブの上からもう一度振り返る。
振り切ったのだろうか、もともと思い違いだったのだろうか、人気はない。
と、ぼくの登った小山とは別の、向かい側の小山の上で何かが動いた。

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続きはまた次回。

2016年10月8日土曜日

2016/10/08 鳥取砂丘、ひとり旅(その3)



前回のブログから間が空いてしまった。
本当なら少なくとも週一で更新したいのだけれど、、。
その分?インスタグラムは1日1回は更新しているので、
ぜひお寄りください。ユーザーネームは@isida_sekidenです。

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写真は前回と同様、以前に暇を持て余していて作った合成写真。
合成・・お分かりだろうか・・? 家電が

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家電が壊れて困る、とここに書いてきたけれど、また壊れた。
今年はこれまでに、炊飯器・扇風機・電気ポットが壊れたのだが、
9月末に仕事で使っている露出計が壊れた。
この露出計はぼくが18歳の時に買ったものなので、かれこれ20年経っている。
ただし、実際に使い始めたのは30歳になってからだったから、実質8年ほど。

これは学校の授業で必要になって買ったものだった。

学校は大阪・・というより奈良に差し掛かった山中にあり・・で、
心斎橋にある「カメラのナニワ」で買った。
同じ学生アパートの友人と2人で買いに行ったのだけれど、
店員に金額を確認して、いざ購入となったところで彼がふと黙り込み、
??ぼくが不思議に思っていたら、空気を読んだ店員がマケてくれたのだった。
その時、彼の大人なやり口に正直ぼくは嫉妬した。

そうして買った露出計だけれど、授業での使用はたったの2回くらいで、

ぼくにはその利用価値がわからず(だってカメラにはカメラ自身に
内部露出計があるのだ)以降ずっと使わずにいた。
その露出計が日の目を見たのはぼくが写真スタジオを独立してからのことで、
それが30歳の事だから実に12年越しの事だった。

この様に前から持っていたもので現役のものが結構あって、中でも多分一番長いのが

ズームレンズ。これは高校一年の15歳の頃に買ったものだから、ぼくがまだ、、
夜の校舎窓ガラス、、実に24年もので、、いつ壊れてしまうかが心配な一品。

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さて、「鳥取砂丘、ひとり旅」、

前回は雨上がりの夜、砂丘へ行ったところまで書いた。
なのでその続きを。

その晩中古のシビックで一人砂丘へ向かった。

道路は濡れているけれど、雨は止んでいる。
ただし、霞みがかっている。
安宿から、砂丘までは20分弱。
道路に面した観光客用の駐車場に車を止める。
他に車は無い。
車から降りると、抱えてきたカメラと三脚を持って砂丘へ向かって歩き出した。
砂丘は、一面薄い霧に包まれているが、視界はそれほど悪く無い。
鳥取砂丘は海に面している。
海へ向かって夜の砂丘を歩く。
誰もいない。
広い。
濡れた砂は、乾いた砂とは踏み心地が違う。
しばらく歩いて、心の内に写真撮影は放棄した。
ただせっかく鳥取まで来て、肝心のこの砂丘へ来れなかった不満を
今歩くことで解消したかった。
ひたすら歩く。
砂の丘を一つ越えて、さらに一つ越える。
遠くから波の音が聞こえて来る。
海が近くなる。
さらにもう一つ、砂の丘を越えた時に海が現れた。と、
その霧の中に広がる黒い海にぼんやり小さな明かりが揺れている。
船の明かりだ。
当初、ぼくは漁をしているのだろう、と思った。
この霧に包まれた広い砂丘と広い海の中で、
その船はやたらと小さくて、か弱く思えた。

ただそんな風に、か弱く感じたのはものの15秒くらいだろう。

次の瞬間、ぼくは怖くなった。
異常を感じたからだ。
何か、変だ。
(ぼくは漁のことを知らないけれど)
こんな晩に漁船が単独で漁に出るものだろうか?
そもそもこの辺りで漁はするものなのか?
とその時、船から声が聞こえた。
それは異国の言葉だった。

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続きはまた。